ツール&エンジニアリング事業部 岡崎支店

西村 昂希

Koki Nishimura

展示会を出前する!?既存の考えに捉われない企画力と高度な専門性が導く価値

2024.02.22

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2023年4月、山善に新たに「ツール&エンジニアリング事業部」が誕生した。これは従来の機工事業部の分割・再編に伴うものである。それによって営業の第一線ではどんな変化が生じ、お客様に提供する価値はどのように変わったのか。入社10年目、名古屋営業部・岡崎支店の西村昂希が語った。

より深く適切に。専門性の強化がもたらす提案の精度

機工事業部が分割されて「ツール&エンジニアリング事業部」が設立されました。その狙いについてどのように受け止めましたか。

今まで以上に専門性を求められるようになったと思います。ご承知のように岡崎支店のある愛知県三河地方は自動車産業の集積地で、私が担当している先のエンドユーザー様にはTier1(一次請け企業)を含む数多くの自動車関連企業があります。
日本のものづくりの代表格である自動車産業では今、EV化など「100年に一度」と言われる大変革が起きています。生産効率向上や製造現場の環境改善なども急ピッチで進んでいます。当然、自動車製造会社に部品等を供給するサプライヤーに対する要求もますますシビアなものになってきました。
こうした状況を受け、生産現場に必要な消耗品や付帯設備を提供している山善にとって営業の最前線における「専門性の強化」は必須の課題となりました。それが今回の「ツール&エンジニアリング事業部」設立につながったと考えています。より深く、精度の高い提案をすることで、お客様にとって身近な存在になれるのではと思います。


専門性の強化は、ご自身の営業活動にどのように反映されていますか。

営業活動における変化としては、「専門性の強化」を目的に2020年7月から採用を開始した技術営業のメンバーの存在が大きいですね。彼らは切削加工メーカーなどで勤務していた経験・知見を活かし、お客様に加工改善や商品提案などを行っています。
例えばEV用の部品を作る際に、どのように加工すればよいのか、加工にはどのような切削工具が最適なのか。それがエンドユーザー様が抱える一番の悩みだと思います。製造現場から「こういう部品を作りたい」と受け取った図面を、技術営業のメンバーの力を借りて読み解くことで最適な加工方法をスピーディーにご提案できるようになりました。


大好評の“出前展示会”

「ツール&エンジニアリング事業部」の強みとは何でしょうか。

一番は企画力だと思います。岡崎支店で実施した具体例としては、新たに始めた“出前展示会”が挙げられます。これは大手の自動車関連企業の工場へメーカー様、販売店様と一緒に出向いていって、そのお客様の“困りごと”の解決につながる展示を行ったものです。 “カーボンニュートラル”をテーマとし、関連商品を中心に展示しました。中でも、油煙対策に使用する「ミストコレクター」を最新のものに交換することや、機械の電源を使用する「切削液 回収ユニット」の交換は、電力が削減でき、脱炭素化にも通じると、とても好評をいただきました。


日東工器社の切削液 回収ユニット(画像提供:日東工器株式会社)

日東工器社の切削液 回収ユニット。機械の電源を使用することで無駄な消費電力をなくし、カーボンニュートラルにつながる商品だ。(画像提供:日東工器株式会社)

こちらからお客様のもとに出向くことで、通常の展示会に足を運ぶ機会の少ない製造現場のユーザー様も商品に触れられるし、我々もダイレクトに情報をお伝えできます。もちろん販売店様だけでなく、メーカー様もお客様と接することができるので、誰にとってもWin・Winな展示会になったと思います。
“出前展示会”は3カ月間に計9カ所で開催し、いずれも盛況で、販売店様の売上は110%増、メーカー様は同120%増という結果になりました。東海エリアにおいて山善は業界を引っ張っていく立場という意識のもと、自動車産業をはじめとするものづくり業界の発展に貢献していきたいですね。


西村が制作した出前展示会のチラシ

好評を博した出前展示会のチラシは西村氏自ら制作した。

誰からも信頼される人財として

専門性を高めるために、ご自身ではどのような取り組みをしていますか。

カタログに記載された製品情報をそのままお客様に伝えるのではなくて、自分の生の言葉で語れるようにしています。実際にメーカー主催の三次元測定機の技術講習会に参加したことにより、自分の手で機器に触れ、操作感や特徴などもお伝えでき、カタログからはうかがい知れない、お客様にとって有意義な“生きた情報”が伝えられるようになったと思います。
メーカー様から仕入れた製品情報もエンドユーザー様に届くまでに、バイアスがかかってしまいます。それをいかに軽減するか。そうした積み重ねが専門性を高め、お客さまからの信頼につながっていくと考えています。


今後の個人的なビジョンについて教えてください。

土地が変われば人が変わり、仕事のやり方も変わると思います。私は入社以来ほとんどの時間を岡崎支店で過ごしてきたので、まずはいろんな地域の商売を知りたいですね。各地を知った上で、「こいつに言っとけば大丈夫」と、どこに行っても任される人間になりたいです。人を惹きつけ、リードしていける人財をめざしたいと思っています。


※このインタビューは2023年12月に行いました。部署名・役職等は取材当時のものです。

山善_西村昂希
PROFILE
西村 昂希

ツール&エンジニアリング事業部 名古屋営業部 岡崎支店 リーダー
2014年新卒入社。入社1カ月後に岡崎支店に配属され、5年間の内勤業務を経て営業に。入社動機である「魅力的な社員が多い」という印象は今も変わらず、人財こそ山善の最大の財産であると感じている。

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